お茶は「魔法」であり「科学」である

 

本日のお茶会では

とても有意義なお茶の時間が過ごせました。

 

今日のお茶会でお話させていただいたのは

お茶のお作法を単なる「淹れ方」としてではなく、

**「目に見えない流れを味方につける術」**として捉える、視点でした。

 

私たちが何気なく淹れているお茶の背景には

実は深い「魔法」と「科学」が隠されています。

 

1. 最小限のアプローチで、最大限の効果を生む

魔法使いや錬金術師が杖(ワンド)を使って何をしているか・・・

考えたことはありますか?

 

彼らはゼロから何かを生み出すのではなく

**「今ある気候や流れを知り、そこにほんの少しの変化を促すきっかけ」**

を、与えているに過ぎません。

 

例えば、諸葛孔明が東南の風を呼び、火計を成功させたように。

「この時期に、この風が吹く」という

自然の理(ことわり)を知り、そこに火を投じる。

 

すると小さな火は風に乗って大きな力となる。

これこそが、かつての錬金術師、魔法使い、仙人、道士たちが実践していた

「自然科学」であり、ここに、お茶の真髄でもあるのです。

 

2. 茶席は「ちっちゃな宇宙」

茶席という空間は、一つの「小宇宙」です。

茶葉がどのようにお湯に反応し、

淹れ手の所作がどのような対流を生み出すのか。

 

所作の役割: 自分の動き一つひとつが、空間に流れを生む。

共鳴: その流れにお客さんが乗ったとき、お茶の働きは最大限に引き出される。

循環: そこで生まれたエネルギーは、その場限りではなく、お客さんの日常へと持ち帰られ、さらに広がっていく。

 

お茶を淹れるという行為は、

この大きな循環を生み出すための「最初の一点」を打つ作業なのです。

 

3. 道具を「生き物」として扱う

お茶を極める上で欠かせないのが、

道具(茶器)との向き合い方です。

道具を単なる「物」としてではなく、**「一つの生命」**として見立てることが大切です。

 

初対面の野良猫にいきなり触ろうとしたら怒られるけれど、

まずは手で鼻挨拶をして、匂いを確認してもらう。

受け入れてくれたら少しずつ触れていく。

それと同じことが物にもあるんです。」


どの角度で、

どう触れて、

どうお湯を注げば、

この茶器の形が一番活かされるのか?

 

それを自分勝手な都合で扱うのではなく、

対話を重ねるように探っていく。

 

茶器を使いながら、

その形が生み出す「流れ」を体に染み込ませていくのです。

香り(調香)、ハーブ、フラワーエッセンス……。

 

これらに共通するのは、

植物の「精(エッセンス)」や「魂」を取り出し、

届けるというプロセスです。

 

お茶もまた、茶葉に凝縮された精霊を呼び出し、

お湯の中に解き放つ行為に他なりません。


そう考えると、お茶に向き合う時間は、

自分自身が「錬金術師」として宇宙の真理に触れる時間とも言えるでしょう。

 

そう考えると 「お茶=難しい作法」というイメージが、

ガラリと変わりませんか?

目の前の一杯に集中し、お湯を注ぐ。

 

その瞬間、あなたも小さな宇宙の創造主になっているのかもしれません。

次にティーポットを手に取るときは、ぜひその「流れ」を感じてみてください。

 

 

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